スマホを活用したスマートロックは家の鍵だけじゃない!自動車の鍵もスマート化に向けて始動中

近年家の鍵や自転車の鍵などのデジタルキーやバーチャルキーが普及していっていますが、自動車に至っては自動車の施錠装置に関する保安基準により、スマホなどを利用した施錠が認められておりませんでした。

しかし、国土交通省は道路運送車両法に基づく告示を改正し、従来の鍵の代わりにスマホなどを活用できるようにすると2019年の時点で日経新聞や朝日新聞などで報じられています。

この法律が改正されたとすれば、自動車もまた住宅の鍵などと同様に、スマホなどの電子機器によるバーチャルキー、デジタルキーといった新たな背増装置を利活用することで、スマート化されるようになるわけですが、一体それにはどのようなメリットがあるのでしょうか。

今回は、キーレスとスマートキーの違いや自動車向けスマートキー、バーチャルキー開発中の企業の情報などを交えながらご紹介していきたいと思います。

キーレスとスマートキーの違い

近年の自動車は、『キーレス』や『スマートキー』と呼ばれる鍵の機能を搭載した自動車が多くなってきています。このような『キーレス』や『スマートキー』はよく耳にする言葉ですが具体的にどのようなものなのでしょうか。

ここでは、キーレスとスマートキーの違いについてご解説していきます。

キーレス

キーレスとはいわゆる、自動車の鍵を鍵穴に差し込まなくても、離れた場所からドアロック、解除ができる鍵のことをさします。正式には『キーレスエントリーシステム』といい、キー(鍵)レス(無し)でエントリー(乗り込む)という意味を持っています。

具体的には、金属キーとドアロック、ロック解除ができるリモコンが一つになった鍵であり、スイッチを押すだけで気軽にドアロック、ロック解除をすることができるので、わざわざキーを差し込んで施錠開錠する手間を省くことができます。

ただ、エンジンをかけるときは、金属キーをハンドル横の鍵穴に差し込んでエンジンを指導させなければなりません。

スマートキー

一方スマートキーは鍵自体が鞄の中に入ったままでも、近づいたり離れたりするだけで自動車の施錠や開錠を行うことができるものです。その、開錠施錠の合図として、ハザードやルームランプが点滅したり電子音がなったりします。キーレスとは違い、金属キーはありませんので、スマートキーを持って車に乗り込むだけでエンジンをかけることができるのが特徴です。

要するに、キーレスはドアロック、ロック解除ができるボタンを自分で押さなければロックやロック解除ができないのに対して、スマートキーは、リモコンボタンを操作しなくてもキーを所持しているだけでそれらの操作を行うことができるという点に違いがあるということになります。

カーシェアリングの普及にバーチャルキーは大きなポイント

と、このように、現状の自動車においては、専用のキーでもって施錠開錠を行うのが一般的です。なぜならそれは、前述のように自動車は施錠装置に関する保安基準によって、スマホなどを利用した施錠が認められていないからです。

現状の道路運送車両法の保安基準では自動車の施錠装置は『かじ取り装置や動力伝達装置、変速装置、制動装置を施錠する装置のいずれかと組み合わせて設計された装置』と定義され、その設置義務とともに、四輪自動車等の施錠装置の技術基準として、通常の操作による原動機の始動などは1つの鍵を用いることにより満たされなければならないなどと定められています。要するに、車両と施錠装置が一対一の関係でなければならないということです。

しかし、近年ではバーチャルキーといった当時の保安基準が想定していなかった新技術が開発され始め、実証化も進み、セキュリティ面などの安全性も担保されていることから精度の改正に踏み切るものと見られています。

これにより、スマホやICカードなどの電子機器を媒体とするデジタルキーを新たに施錠装置として認められる可能性があるということになります。

特に1台の自動車を不特定多数の人が利用するカーシェアリングやレンタカーなどの事業では、施錠装置のスマート化が進んでいますが、あくまで物理的な鍵を共有する形となっています。

タイムズカーシェアの場合、会員カードをかざすことでドアロックを解除することができますが、キーボックスの中から鍵を取り出して車を仕様する仕組みとなっています。しかし、社内に物理的な鍵を設置する必要がなくなりスマホなどにパスワードなどを打ち込むことで一時的な鍵として利用することができるようになれば、貸出側は鍵を管理する手間やシステム構築における自由度がますということになるわけです。

利用者側もより手軽に自動車を利用することができるようになるでしょう。

こうしたバーチャルキーの活用は住宅などでもすでに実用化されているため、自動車でも法令が改正されれば一気に普及が始まる可能性が高いのではないでしょうか。カーシェアなどのシェアリングサービスはもちろん、現状の自動車への後付けシステムなども開発されれば人気が出ることでしょう。

自動車向けバーチャルキーの開発企業

従来では鍵をキーケースにたくさんつけて持ち歩いていたという方も少なくなかったと思いますが、家の鍵、自転車の鍵、自動車の鍵、オフィスの鍵などをすべてスマートフォンで一括して管理ができるようになるとすればこんなにも便利なことはないのではないでしょうか。

このように、一つにまとめられることや、スマホで管理ができることから、需要が高くなってきているのがバーチャルキー、スマートキーです。

最後に、自動車向けのバーチャルキー開発中の企業について少しご紹介していきましょう。

トヨタ自動車

モビリティサービスプラットホームの1機能として2016年に発表したカーシェアなどにおいて安全に開錠や施錠、エンジンの指導を実現するためのデバイスとしてバーチャルキーが採用されました。車両の改造が不必要で、所有者が端末を車内に設置するだけで利用者はスマートフォンで鍵の開閉やエンジン始動を行うことができるようになります。すでに、トヨタ直営のカーシェア事業『TOYOTA SHARE』において実用化が進められておりますので、今後法令が改正されれば一般車にもバーチャルキーを搭載した自動車が登場するのではないでしょうか。

ボッシュ

ドイツの自動車部品大手ボッシュは、近接センサーと、コントロールユニットを備えた車両で利用することができる『パーフェクトキーレス』技術を発表しました。

近接センサーによって、スマートフォンを取り出すことなくドアの開閉などを行うことができます。

まとめ

家の鍵、自転車の鍵、はたまたご実家の鍵など、たくさん鍵を持っているとわからなくなってしまうといったご経験がある方も少なくないはずです。

自動車の鍵までスマートフォンで管理できるようになれば、非常に便利になりますよね。しかし一方でますますスマートフォンの重要性やセキュリティ性などの責任がのしかかってきますので、今までより更に紛失しないような手だてを構築する必要があるともいえるでしょう。

自動車の鍵もスマートフォンで管理することができるようになるとすれば、もしかすると車検の時期や、ガソリンの残量なども自動車に乗っていなくともスマホで確認ができるようになるなんてこともあり得るかもしれません。

いずれにせよ、様々な鍵が一括で管理できることは非常にメリットが大きいといえるのではないでしょうか。カーシェアリングやレンタカーなどから広まっていくことが予想されますので今後の動向に期待していきましょう。

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