再配達のない街へ!パナソニックと自治体が協力した実験の成果とは

全国で増加する「再配達」問題。国を始め、多くの企業や自治体が問題の解決策を模索しています。しかし、具体的な解決策が出てきていないのが現状です。そんな中、2017年6月にパナソニックから再配達問題対策として、宅配ボックス設置の実証実験結果が発表されました。街の自治体や配送業者の協力の下、2016年10月~2017年3月にかけて行われた実証実験はどんな結果が出たのでしょうか。

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「若い世帯が住み、生み、育てたくなるまち」:福井県あわら市

福井県は、以前から日本一の共働き県と言われてきました。2015年の国勢調査でも、夫婦のいる一般世帯に占める共働き世帯の割合は全国1位の58.6%となっています。そんな共働きの多い福井県だからこそ、再配達の悩みはつきもの。今回、実験を行った“あわら市”は、「若い世代が住み、生み、育てたくなるまち」を市の重点施策とし、それを実現させるため『HEECE(ヒース)構想』事業を展開してきました。最近ではアニメや実写映画にもなった人気漫画「ちはやふる」で、主人公の千早に競技かるたに夢中になるきっかけを与えた、綿谷新の出身地として登場しました。

『HEECE』とは、健康のHealth、教育のEducation、環境のEnvironment、コミュニティのCommunity、経済産業のEconomyからそれぞれの頭文字を取ったもの。あわら市では、まちの活力や人々の活気を増進させるために、HEECE構想を掲げ取り組んできました。2017年からは、この5つの要素に市のイメージや知名度アップなどの魅力創造を加え、さらなる政策実現を目指しています。

パナソニック協力の宅配ボックス実証実験

働きやすく暮らしやすい街づくりを目指す福井県あわら市と、快適な住まいづくりを応援してきたパナソニックとのコラボが実現しました。

コラボレーションの内容は、福井県あわら市の共働き世帯106世帯に、パナソニックの戸建住宅用宅配ボックス「COMBO(コンボ)」を設置して、再配達がどのぐらい減ったかを調査するもの。2016年12月~2017年3月の計測結果が、この度発表されました。

宅配ボックス設置により再配達率が31%も減少!

4ヵ月間の実証実験の結果、宅配ボックス設置前は49%だった再配達率が設置後は8%と大幅に減少。利用したモニター世帯の満足度も、全体の98%が満足している結果となっています。実際に宅配ボックスを設置してからの4ヵ月間で、宅配業者の労働時間は約223時間削減され、トラックの排出するCO2の量も約466kg(およそ33.3本分の杉の木のCO2吸収量に相当)削減が出来た結果となりました。今後、あわら市では全国に先駆けて宅配ボックスの設置費用の一部を助成する補助金制度を創設していくとのこと。

この劇的な削減結果により、宅配ボックスの設置が再配達問題を解消する1つの手段であることが分かったのではないでしょうか。まだ、冷凍や冷蔵品、宅配ボックスの設置有無の表示などの残る課題はいくつかありますが、この実験結果をもとに全国的に宅配ボックスの普及が進んでいくかもしれません。

実験に使用された、パナソニック「COMBO」とは

今回実験に使われた、パナソニックの戸建住宅用宅配ボックス「COMBO」は、留守でも在宅中でも荷物を受け取ることができる便利な宅配ボックスです。その特徴は大きく3点。

①独自の押印機能で電源も必要なし

COMBOは電気配線工事など不要にも関わらず、宅配業者がボタンを押すだけで「捺印」できる機能も搭載。利用者が準備するのは、備えつけ用の印鑑のみでOK。

②荷物の出し入れが簡単

パネルの表示に従って操作するだけで、扉の開け閉めから捺印まで出来るので、初めての人でも簡単に配達・取り出しが可能。いつでも手軽に荷物を受け取ることができます。

③お住まいに合わせた豊富なサイズバリエーション

COMBOが幅広く喜ばれる理由に、どんなお住まいにもピッタリのサイズバリエーションがあります。5kgまで収納可能な高さ45センチ程度のコンパクトタイプから、20kgまで可能な高さ約60センチのミドルタイプまで4種類。横幅や奥行きも様々なので、ご自宅の設置場所の形状や普段受け取る荷物の大きさによって選ぶことが可能です。また、埋め込み設置や壁掛けなど、取り付け方法も選べるところも嬉しいですね。

まとめ

自治体と企業がタッグを組んで行ったこの実験は、31%の削減という大きな結果をもたらしました。再配達問題は、全国規模で抱える大きな問題のため、今後も様々な実験や施策が行なわれるでしょう。2015年の国勢調査でも、夫婦共働き世帯の割合は47.6%と年々増えている傾向にあるという結果が出ており、ますます再配達問題の解決が必要になってきます。今回の実験が大きな一歩となり、有効な解決策を生み出すきっかけとなるのではないでしょうか。